ギター歴長いゆえに、一番大事な基本的なことで
かえって今さらきけないことって、あるよね?
ギタリスト佐々木秀尚さんによる
書き下ろしの【音作りコラム】、シリーズでお届けします。
佐々木秀尚の
アナザー・ウェイ、アナザー・スタイル! より
エレキギターのサウンドメイキング#01
〜“音が出る仕組み”について〜
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ごあいさつ
こんにちは。ギタリストの佐々木秀尚です。
今回から
「エレキギターのサウンドメイキング」
について書いていきたいと思います。
今発売されている
サウンド&レコーディングマガジンでも
プラグインソフトを使った音作りについて
書かせて頂いているのですが、
ギターの音作りに関して知りたい方が
とても多いと聞いております。
実は僕はギタリストになる前は、
某楽器メーカーに勤務して
主にハードウェアエンジニア
(電子回路、基板設計)などを
5年ほどやっておりました。
というわけで、元技術者的知見からも、
エレキギターの音作りについて
面白いものを書いていければと思っております。
さて。今回はまずエレキギターの
“音が出る仕組み”について
確認していきましょう。
ギターにシールドを挿し、
アンプにつなぐとスピーカーから
「ジャーン」という音が出ます。
これはいったい
何が起こっているか
説明できるでしょうか?
ギターには
“ピックアップ”という
部品がついています。
おっと、数行お付き合いをば(笑)
こいつは磁石の周りに
エナメル線を巻いた、
コイルと呼ばれるモノです。
この周りには磁場があり、
その上を磁性体である鉄の弦が
「びよーん」と振動することにより
電流が発生します。
物理の授業で習った
“電磁誘導”という現象です。
覚えていますか??(笑)
つまりピックアップは
超微小な電気を発生させる発電器なのです!
エレキギターを弾くということは
発電しているということなんですね。
びっくりびっくり。
ピックアップからは
弦の振動に応じた電流が発生し、
これをアンプ(ampliphy:増幅する※)で文字通り増幅し、
スピーカーのコーン紙※ を振動させて空気が振動し、
音として耳に届いているのですね。
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(満ちるより、補足)
※増幅:
電気信号に何らかの影響を与えて
元よりも大きくすること(つまり音が大きくなる!)
※コーン紙:
スピーカーの中に入っている実際に震える部分
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うーん、摩訶不思議物理現象!
弦の振動を電気にしてしまえば
こっちのもの。
エフェクターやらなんやらで
好き放題いじってしまいます。
僕たちが言う“音作り”とは
主にココの工程を指しているわけです。
ギターを弾く
→ピックアップで電気に変換
→エフェクターやアンプで好き勝手に加工
→スピーカーを駆動するだけの大きな電流に増幅
→コーン紙が揺れて“電気→音”になる
→「ジャーン」
これらが一瞬のうちに行われているのですね。
故に“エレキ(電気)”ギター。
そうそう、弦をナイロンにしたら音がでませんよ。
やってみましょう!(やらなくてよいです)。
次回以降はアンプやエフェクター、
EQつまみの動かし方などを
書いていきたいと思います。
佐々木秀尚
-Hidehisa Sasaki Online-
わたし、笑 満ちる(えみ・みちる)のギターメルマガ上で
「サウンドメイク(音作り)」に関するオリジナルコラムを連載するので
楽しみにしていてください!
佐々木秀尚のアナザーウェイ、アナザースタイル
「エレキギターのサウンドメイキング」
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